期待値 、分散 の正規分布 とは、確率密度関数が
,
であるような確率分布のことです。特に、期待値が
、分散が
の場合を標準
正規分布というのでした。
正規分布の裾確率 , () は、 の値が大きくなるにつれて急速に に近づくことが知られています。その「急速さ」を表現したものに、次のような定理があります。
定理 : 確率変数 が標準正規分布に従うものとします。このとき、以下の不等式が成り立ちます。
これをミルの不等式といいます。以下では、ミルの不等式の証明を与えましょう。
(proof)
以下のように式を変形してみましょう。
これでミルの不等式を示すことができました。■